20250822『令和7年度よい子のつどい』の開催

寄稿者
尾関快照 ozeki kaisho

宮崎 自然寺 副住職
三州教区 浄土宗青年会 会長

8月22日(金)鹿児島県指宿市の大山寺様にて、令和7年度『よい子のつどい』を実施しました。

開催の運び

この行事は児童教化を目的としており、特にここ数年は児童の集まりやすい幼稚園や保育園、学童保育などを運営もされているご寺院様に協力をいただきながら開催することが多くなっておりました。

しかし一昨年 浄土宗開宗八五〇年の折、三州教区の特別事業として行われました法灯リレー法要を大山寺様にて執り行わせていただいた時に、お参りくださった方々が大変熱心であったことが印象深く、まったく個人的にではありましたが「いずれまた教区や青年会の行事を行わせて頂きたい」と考えておりました。

今年度は私自身が青年会に所属する最後の年ということもあり、是非にという思いで大山寺様にご相談申し上げたところご快諾いただき、今回開催の運びとなったのです。

豪雨災害

ところが今年もかなりの猛暑に加え、指宿市には大きな被害はなかったものの開催の2週間前、8月7日からの豪雨で鹿児島・福岡・熊本では土砂災害や冠水被害が発生し、開催への不安もあったところ、あろうことか行事前日の朝に鹿児島付近に台風が突然発生し、そのために再び豪雨に見舞われるという状況で、雨風の中、準備のために宮崎から指宿へと向かう道中も「果たして開催できるのか、開催して良いのか。この悪天候の中で人を集めてよいのか…」と大変に悩みました。

ですが会員諸上人と大山寺様に「当日はどうなるかは分からないが、準備はしっかりやろう」との言葉に大変励まされ、明日の開催へと向けて準備も無事終えることが出来ました。

迎えた当日も思いが通じたのか、朝こそ雨は強かったものの、昼頃になると次第に天気も好転し、予定通りの開催とすることができたのです。

よいこのつどい

そうして始まった今年度の『よいこの集い』でしたが、その内容についても大変思い出深いものとなりました。

今回参加は児童4名に加え、試みとして児童以外に大人のお檀家様2名にご参加を頂き、合計6名での実施となりました。

数珠作り、勤行指導、写仏とお守り作り、そして最後の法要まで、みっちりとした日程ではありましたが、子供も大人も分け隔てなく最後まで大変熱心にご参加くださっていた姿が大変印象的でした。

数珠作りや写仏では、参加者について指導する上人方も一生懸命に手伝いながら楽しめましたし、勤行指導では偈文の意味などもお伝えしながら一緒にお称えすることで、普段とは違う一体感を得られたように思いました。

数珠作り


特に最後の帰敬式・慈悲つむぎ法要では、大山寺副住職 福冨裕一上人に御導師をお勤めいただき、参加者へ仏の教えとお念仏についての説示を頂きながら、私は写真撮影やサポート役として動きつつ各参加者の様子を見ておりましたが、目に涙を浮かべながら最後まで真剣にお話を聞いてくださっている参加者の姿に、強く心を打たれました。

帰敬式・慈悲つむぎ法要

子供達も最後まで楽しんで参加してくれた様で安心いたしましたが、お檀家様方にも本当に楽しかった、参加できて良かった…とのお言葉をいただき、また福冨上人にも機会があればまた是非、とお声掛け頂けたことも大変有り難く、一日動き回った疲れも吹き飛ぶような心持ちでありました。

『よい子のつどい』は浄青会行事として大切であるとは普段よりの思いではありましたが、今年度は個人的な思いもあり、特に忘れ難い行事となりました。

あらためて、こうした行事はお檀家様方のみならず、私たち僧侶にとっても間違いなく大切な機会であるように思います。もしご縁がありましたなら、お檀家様にもまたご寺院様にも、ぜひご参加・ご協力いただきたく思います。

またこの場をお借りし、今回の開催にあたって多々ご迷惑をお掛けしながらも、厚くご協力くださいました大山寺様、また会員等諸上人方にも深く御礼を申し上げます。

合掌

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